事例の背景
堺市内で長年運営されている介護施設では、夜間になると天井裏や壁の中からガサガサと音が聞こえるようになり、職員が点検したところネズミの糞やかじられた配線が発見されました。入居者の安全に関わるため、市販の粘着シートや超音波装置を導入しましたが、被害は一向に収まりません。
さらに施設は延床2,000㎡を超える広さで、出入り口や換気口などネズミの侵入口が多岐にわたり、職員だけでは対処しきれない状況でした。消毒や掃除を繰り返しても、再び糞尿が見つかる度に「またか…」と気持ちが沈み、入居者からも「夜眠れない」との声が出るようになりました。
衛生面の不安が高まる中で、施設長は「これ以上は素人対応では限界だ」と判断。信頼できる専門業者を探す必要があると考えるようになり、市役所に相談したことをきっかけに、害獣プロテクトを紹介されました。
害獣プロテクトからのご提案
現地調査の段階で判明したのは、ネズミの侵入が「複数ルート」「複数世代」で進行していたということです。つまり、ある程度駆除できても新たな個体が侵入し続ければ被害は終わらない。これが施設で被害が長引いていた原因でした。そこで当社では、次のような総合的アプローチを提案しました。
①初動対応 ― 緊急性の高いエリアを優先
介護施設という特性上、食事を提供する厨房や入居者が生活する居室付近への被害は即座に抑える必要があります。そこで、まずは人の生活に直結するエリアを徹底的に封鎖。厨房周辺では食品に触れるリスクを避けるため、粘着トラップや捕獲器を併用し、毒餌は安全管理のもとに限定的に使用しました。
②中期対応 ― 広範囲への徹底駆除
延床2,000㎡を超える施設全体を対象に、ゾーニングを行いながら段階的に駆除を進めました。天井裏や床下には監視用のモーションセンサー付きカメラを設置し、ネズミの活動ルートを把握。その情報を基に効果的に罠と毒餌を配置し、効率的な捕獲を実現しました。並行して、糞尿や巣材を撤去・消毒することで二次被害(悪臭や感染症リスク)を防ぎました。
③長期対応 ― 再発防止の徹底策
再発を防ぐには「侵入経路の封鎖」が最重要です。施設全体を点検した結果、換気口・配管周り・床下の通気口など計20箇所以上に隙間が見つかりました。これらを専用資材(防鼠パネル、防鼠ネット、コーキング材)で塞ぎ、同時に老朽化した部分の補修も行いました。建物が大きいため一度では終わらず、数か月に分けて計画的に補修を完了させました。
④付随対応 ― 環境改善と衛生管理
駆除後の安心感を持続するために、消臭・殺菌処理を徹底しました。特に高齢者が利用する施設では、アレルギーや感染症への懸念が強いため、人体に配慮した薬剤を使用。さらに、職員が日常点検を行えるよう、侵入の兆候チェックリストを提供し、再発の早期発見につなげました。
⑤アフターフォロー ― 保証制度の活用
害獣プロテクトでは最長5年間の再発保証があるため、施工後も安心していただけます。定期点検で状況を確認し、万一再侵入が見られた場合は無料で追加施工を行う体制を整えました。これにより、施設側も「長期的に任せられる」と安心感を持っていただけました。
このように、単に「ネズミを駆除する」のではなく、大規模施設ならではの特性に応じた長期計画型の施工プランを提案し、実行しました。結果として、職員の負担が減るだけでなく、入居者が安心して生活できる環境が整いました。運営できる体制を築くことができました。
お客様の声
「市役所から紹介を受けたとはいえ、正直最初は半信半疑でした。過去に市販の駆除用品をいくつも試しては失敗していたので、『本当に効果があるのか』と心配だったのです。しかし、現地調査の時点で被害の状況を写真付きで丁寧に説明していただき、施設の広さに合わせた長期的なプランを提示されたことで、ようやく安心できました。
施工が始まってからは、厨房や居室といった優先度の高い場所から順に対応していただき、入居者への影響を最小限にしてくれました。駆除の経過をその都度報告していただけたのも心強かったです。何より、数か月にわたる施工を通じて、確実に被害が減っていくのが目に見えて分かりました。
もしあのまま自分たちだけで対応を続けていたら、入居者の健康被害や火災など、取り返しのつかない事態につながっていたかもしれません。今は施設全体が清潔で安心できる環境になり、スタッフ一同心から感謝しています。同じように広い建物で困っている方には、早めにプロに相談することを強くおすすめしたいです。」